吉川真嗣について

「町屋の人形さま巡り」に代表される新潟県村上の町おこしその立役者の吉川真嗣のプロフィールとこれまでの経緯をご紹介いたします。

まちづくりはこうして始まった

【写真】武家屋敷「町屋と人形さまの町おこし」に代表される村上のまちづくりの発端は、村上市郷土資料館に隣接する茅葺きの武家屋敷・若林邸の保存活動から始まっています。 当初、「残すべきは武家屋敷、復元すべきは天守閣」という市民の意見が強く、東京大学・西村幸夫教授(都市保全計画や市民主体のまちづくり研究の第一人者)の提言をはじめとした城下町4点セットの保存について注目する市民はいませんでした。さらに、中心商店街の不振が続き、道路拡張も計画されている中では、外部の人間が町屋の保存のについて意見することが難しく、町屋の保存のためには商店街に住む人の中からその提言を受け入れ、保存再生を主張する人物の登場が望まれていました。

一方、吉川は、大規模な近代化計画が、代々続いた自らの住まいに押し寄せていることを知った最中、会津復古会初代会長・五十嵐大祐(いがらし だいすけ)氏の言葉により町屋保存の必要性に気づかされました。「村上が素晴らしいのは城下町を構成する武家町と町人町の両方が残っているからだ。これは全国的にも珍しい。この一方の町人町を近代化するということは、町屋が壊され城下町としての価値を著しく失うことになる。」この言葉を確かめるため、吉川は全国の町を検証して歩いた末、近代化により城下町の大切な町屋が壊されるばかりでなく、商店街までが一挙に衰退してしまうという現実を知りました。吉川はその現実から町屋を守るためにその一歩を踏み出したのです。

【写真】町屋の人形さま巡りの様子始めの一歩は、近代化を反対するのでなく、伝統的な町屋に光をあて町を活性化させることにより町屋の価値を全市民に示すことから始まりました。吉川としてはそれらの取り組みが成功することが町屋を近代化から守る力になると確信していました。それが、のちに全国から十数万人も訪れるようになる「町屋の人形さま巡り」「町屋の屏風まつり」をはじめ、「宵の竹灯籠まつり」「十輪寺えんま堂の骨董市」という町おこしに発展して、市民で町の景観を再生する「黒塀プロジェクト」「町屋の外観再生プロジェクト」というまちづくり活動へと発展していくことになったのです。

7年に及ぶ取り組みはいつしか国から評価され、応援されるまでになりました。新潟県も「町屋維持に支障をきたす道路拡幅は望ましくない」との文書を出すなど市民の活動へも次第に追い風が吹き始めています。吉川とともに活動してきた市民活動もこれからが正念場になります。自分たちの町は自分たちに責任があります。子や孫に誇れる町を残すには、今を生きている我々が頑張らなければなりません。先人達が築き上げた村上独自の歴史と文化を大切にするためにも、市民が力を合わせ町作りに取り組んでいくことは勿論、今後は行政とも連係を取りながら、個性あふれ活気がある誇りある村上のまちづくりを目指していきたいと考えています。

吉川真嗣(きっかわ しんじ)のプロフィール

1964年
新潟県村上市生まれ。
1988年
早稲田大学商学部卒、商社勤務(川鉄商事(株))。
1990年
村上に戻り家業の味匠喜っ川(みしょう きっかわ)に勤務、伝承の鮭料理の製造・加工販売業を本業とし現在専務取締役。
1998年
村上の危機的状況をみて村上町屋商人会を結成、会長に就任。
まち歩きマップを発行し生活空間である「町屋の内部の公開」を開始。
2000年
「町屋の人形さま巡り」を開催(毎年3月開催)村上町屋商人会主催。
2001年
「町屋の屏風まつり」を開催(毎年9月開催)村上町屋商人会主催。
2002年
「チーム黒塀プロジェクト」を結成、黒塀一枚千円運動を起こし市民の力で現在150mができており、延長中。同年より黒塀の小路で 「宵の竹灯篭まつり」(毎年10月第2土日開催)を行う。
2004年
全国初の市民基金設立による「むらかみ町屋の外観再生プロジェクト」を開始。会長に就任。 2005年10月現在、2棟が再生されている。
国土交通省認定の観光カリスマ百選に選ばれる。
2006年
県内32団体で構成する「新潟県まちなみネットワーク」を設立、会長に。
2007年
地方自治法施行60周年記念総務大臣表彰を受ける。
その他
他の公職に内閣官房の地域活性化伝道師、経済産業省の地域中小企業サポーターなど。

【写真】吉川真嗣この他、村上町屋商人会として平成12年2月にレンタサイクル10台の設置、同年4月にはミニ美術館「旅籠門」を開館、「十輪寺えんま堂の骨董市」の開催、古民家でのコンサートを開催などの活動を行ないました。また、まちづくりのシンポジュウムを数々行い、平成14年には(財)日本ナショナルトラストの観光資源保護調査に越後村上・城下町まちなみの会の一員として関わりました。その他、町屋の国登録有形文化財の登録推進なども行なっています。

*NHK「朝の随想」の原稿を紹介

  • 2006年4月から9月までのあいだNHK新潟放送局で放送の「朝の随想」の原稿を紹介いたします。

吉川真嗣(きっかわしんじ)の連絡先

住所
〒958-0842 新潟県村上市大町1−20 
味匠喜っ川(みしょう きっかわ) 吉川真嗣
Tel
0254-53-2213
Fax
0254-52-7436
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